会田誠さんと山口晃さんのトークセッション@霧島アートの森

2014.Sep.20

会田誠さんと山口晃さんのトークセッション@霧島アートの森

みなさんこんにちわcultra運営事務局です。
先月の話になりますが、カルトラでご一緒させて頂いた山口晃さんと、会田誠さんのトークセッションを行うと聞きつけ、鹿児島県のアートスポット、霧島アートの森へ行ってきました。旅感あふれる景色とともに、ご紹介したいと思います。
 
 

羽田空港から飛行機で空の旅をすること2時間。鹿児島空港へ到着。さらにバスで10分走ると、嘉例川駅へ到着。
 

こちらは嘉例川の駅舎。東京ではまず見かけないような駅の風貌に、さっそく旅感を味わうことに。1903年に営業を開始した嘉例川駅は、同じ肥薩線内の大隈横川駅と並んで、鹿児島県内で最も古い駅舎です。いまとなっては見かけることも少なくなった木造駅舎ですが、昨今では観光スポットとして注目されるようになり、文化財としても見直されています。電車にあまり詳しくない為、知らずにたどり着いたのですが、思いがけないレトロな風貌にほっこり。
 

さらに、駅に足を踏み入れると、とってもいい匂いが。なんと、お弁当が販売されていました。土日にしか販売されていないみたいですが、県内外問わず人気が高く、九州の駅弁ランキングで3年連続優勝したこともあるお弁当です。霧島市にある「森の弁当やまだ屋」という業者さんが、地元食材にこだわって手作りしているのだそう。その土地のものを食べるというのは旅の醍醐味。どこかに立ち寄ってゆっくり楽しむのも捨てがたいけれど、駅弁というのもまた乙なものだなあと感じます。
 
変形飛行機+バス
 

嘉例川駅からは、JR肥薩線の電車に35分ほど揺られていきます。車窓には、一貫して鮮やかな緑が映し出されていました。
 

栗野駅から再びバスに乗り20分程。山道を登り、草間彌生さんの「シャングリラの華」が見えてきたら到着です。
なんだか到着しただけで達成感を得てしまうような場所にあるのですが、空気がしっとりしていて気持ちよく、残暑がうそのような涼しさに、深く息を吸い込みました。
 
 
会田誠展 世界遺産への道!! 会いにいけるアーティストAMK48歳
 

入った先に待っていたまばゆいばかりのピンクに驚きつつ、だらけた心の具現化だと言う「おにぎり仮面」に挨拶して入場します。自然豊かな景色に浸った後に出会う、小腸で覆われた「ピンクの部屋」が視覚へ与える衝撃はなかなかのものでした。
 

この大部屋を埋め尽くす段ボールの作品群は《MONUMENT FOR NOTHING Ⅱ》。
展覧会初日の7月18日から8月31日まで現地で公開制作され、毎日その場で生み出されて変わっていく様子は、定期的に霧島アートの森のサイト上で配信されており、自分が見た後の変化を追うのも1つの楽しみだったのではないでしょうか。
 

高さ約6m、幅約10mの巨大レリーフ状彫刻になるまで継続していくというこのプロジェクトは、2008年から行われている為、長く追い続けている人も多いかと思います。1番手前におかれた段ボールには、「全体の完成まであと3年はかかるでしょう。」との記載が。
“完成までに長い年月を要する作品”というアイデアは、ガウディの「サクラダ・ファミリア」に由来しているそうですが、作家と同じ時代に生きて追い続けられるというのが現代アートの喜びのひとつ。引き続き、この先の展開と完成を期待して待ちたいと思います。
 
 
会田誠氏と画家山口晃氏との楽しいトークセッション
 
DSC_3321
さて、そんな段ボールに埋め尽くされた会場で行われた会田誠さんと山口晃さんのトークセッション。会田さんが用意した10のお題が段ボールの札に書かれていて、山口さんが選んで答えていくという形式でした。
 

お題は、「今年の夏の思い出」「好きな食べ物は?」などの軽いものから、「日本社会に物申す」「あなたにとって芸術とは」など、そんなことまで話して大丈夫なのだろうか、と思うような内容にまで及んだのですが、どのような話題であってもお二人の掛け合いが見事で、1つのお題が終わるたびに拍手を送りたくなるほど贅沢な時間でした。
 
楽しい時間は早いもので、あっという間の帰り道。行きと同じルートを辿りたいところなのですが、美術館から出ているバスの終わりがとっても早く、14時16分が終バスなのです。ですので、帰りは栗野駅までタクシーで向かい、そこからは行きと同じルートで帰宅というのが、車がない人へおすすめのバス+電車ルートです。
 
夏は涼しいので避暑地として、秋冬は温泉と紅葉をたのしむ観光地として変化する、霧島の山の中に佇む文化スポット。皆さんもぜひ霧島アートの森へ訪れてみて下さい。
 

 
Information
霧島アートの森
会田誠展 世界遺産への道!! 会いにいけるアーティストAMK48歳
[会期] 2014年7月18日(金)─ 9月23日(火)※月曜日定休(休日の場合は翌日)
[開館時間] 9:00〜17:00(入園は16:30まで)
[入館料]一般:800円/高大生:600円/小中生:400円
 
 
 

 
 
 
 
カルトラマガジンとは?

Category

artist

area

archive